2017年1月12日木曜日

印紙・証紙 開花宣言!

意味不明なタイトルは単に語呂合わせです(笑)

2016年12月20日から、お札と切手の博物館にて「印紙・証紙 小さなグラフィックデザインの世界 下邑政弥コレクションを中心に」という特別展が開催されています。

印紙や証紙は、切手に似ているけれど、切手じゃないもの、として私の中ではよくわからないけどおもしろいもの、という位置づけでした。
でも、少しずつ調べて、コツコツと買えるものを買い集めたりして、ちょっとずつ理解してきました。切手商に行って証紙無いですかと訊ねて、そんなものあるわけねえ! と言われたこともありました。そのくらいマイナーな世界です。だけど、その一つ一つを見たらとても美しいし、今でも買えるものだったら頑張って買いに行きたいと思わせる魅力があるのです。地域や自治体と密接に関係がある、というあたりも旅好きの私の心をくすぐりました。

そんな印紙や証紙を丁寧に解説した展示会があるとなれば、そりゃあ行くでしょう! というわけで、行ってきました、お札と切手の博物館。

ここに来るのも久しぶりです。そういえば無料なんでした。なんとありがたい。
そういえばこちら、毎月スタンプが変わるんですよね。今はちょうどお正月の図柄でした。


さて、内容ですが、私の想像以上でした。印紙カタログで見たことがあるあの印紙、この証紙、ほとんどその代表的なものの実物が展示されております。切手展と同じようにリーフとフレームで紹介されていて、メガネ外して(ろうがんなんです)じっくり見てしまいました。
やはり私が興味津々なのは各都道府県ごとの証紙。現在は統一証紙にまとめられたものでも、かつては狩猟などいろんな種類で証紙が存在しました。
あぁ、なんと美しい……。
なにぶん先程も申しましたが、印紙や証紙はコレクターが少なく、市場がありません。ですので、入手する手段がほぼありません。今でも売っているものでしたらば、発売所に行けば買えますが、発売を終了してしまったものはどうにも入手手段が無いのです。私がうっかり買いもらしてしまった東京都の収入証紙が未だに入手できていないのもそういうことなんです。

配布されている解説の冊子も丁寧でこれだけでも入門書として充分かもしれません。
3月5日までに私はもう一度行きたいなと思っています。

*

ついでですので、私が昨年末探し求めた「証紙」のお話を一つ。

証紙は基本的に「都道府県」が発行しているものですが、「市区町村」が発行するケースもあります。主に粗大ゴミの回収などに用いられることが多いですが、そうではないものもあります。国立印刷局が手がけている証紙というのもあって、お札と切手の博物館が発行しているニュースによれば現在「宇都宮、千葉、船橋、横浜、高知」の5市にあるのだそうです。
このうち、千葉、船橋、横浜については、訪問して入手済み。証紙は廃止する自治体も増えているので、なるべく早めに行きたい、というわけで、宇都宮市に向かいました。

さて、通常、そうした証紙は、売りさばき所なるものがあります。県の証紙であれば、県庁の売店がたいていはその資格を持っていて発売しています。なくても、入ってる金融機関に行けば買えます。市についても、千葉、船橋、横浜は、市役所(区役所)の売店で問題なく買えました。
なので、宇都宮市役所に行きまして、まっすぐ売店に向かいました。「市の証紙」が欲しい、という旨をお話しましたところ、「県の証紙はあるが、市の証紙は発行したことが無い」とおっしゃいます。「今は無い」だとか「ここには無い」だけ言われていたらそのまま引き下がっていたかもしれませんが、「発行したことが無い」はずがありません。
なので、私が根拠としている、お札と切手の博物館ニュースの該当ページを示しつつ、いや、あるはずなんです、と粘ります。830円と書かれたごみ処理専用の「宇都宮市証紙」はその売店にもありましたが、それは私の求めているものではありません。でも、それがあるってことは、市の証紙は存在しているってことで間違いはありません。
国立印刷局が印刷したものがあるはずなんです、と言う私の主張を元に「では、わかりそうな部署に聞いてみます」とどこかに電話をしてくださいました。
しばらく待ちます。結果「飲食店の開業や食肉などにまつわる場合にのみ宇都宮市の証紙は使われているようです。ですので、ここではなく、宇都宮市保健所に行けば売っているそうです。」という回答を得ることができました。
一般人でも買えるかどうか、ということまで訊ねていただきまして、問題ないとの回答もいただきました。
大変親切にしていただいたことに深々と礼をしますが、先方は恐縮しきり。最初に「無い」っておっしゃられたことを気にされたのでしょうか。大変真面目な方でおかげで助かりました。感謝しかございません。

保健所なんて、行ったこと無いよ……、と緊張しつつ向かいます。でもまあここ数年で、ダムの管理事務所やら消防本部など、今まで行ったことがないところに入ってるので少し図々しくなりました。覚悟を決めて入りまして、教わった課の窓口へ。
そこに普通に「売りさばき所」って看板ついていました。200円以下のあるもの1枚ずつください、という、どう考えても実使用じゃないような頼み方をしますが、向こうもすんなりと売ってくださいます。10円50円100円200円の合わせて360円分を買いました(条例を見ると5円もあるはずですが、品切れだったのか、使いようが無いので現在発行していないのか)。

ほら。ああ、美しい……。

国立印刷局のものは残るは高知市だけですね。でも、そうじゃない印刷所のものでも美しいものがあります。証紙は廃止される方向ですので、なるべく自分の足で調べながら集めてみたいものです。でも、印紙・証紙コレクターさんとの交流もできたらいいなあ、と思ったりもします。

2 件のコメント:

  1. 早瀬かをる2017年2月13日 20:22

    こちらには、はじめてコメントします。

    「あしあと」として証紙を購入している人はそれなりに多い気がするのですが、切手みたいに新たなデザインのものが次々と出てくるわけでもなければ購入単価も高かったりするわけで、売買されるとしても「実用品」として金券ショップに出回るのがいいところなのでしょうねえ。

    熊本県はいまもむかしも共通デザインっぽいので、あんまり集めたくなるものではないのかなぁ…。以前、カラーマークと「国立印刷局製造」の銘が入った部分を、とあるところで見つけてもらってきたことがありますが、どこにいったかなぁ(苦笑)。
    熊本市は、いちおう条例上では残っていたような気がしますが実際に使っているという話は聞きません。保健衛生関係の手数料は現金払いになっています。

    企画展では収納系のほかに検定系の証紙も多いようなので楽しみです(月末、日帰りで見に行く予定です)。個人的には、2年前に行われた官報の書体の企画展を見に行きたかったなぁ…。

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  2. わーい!コメント嬉しいです!
    まだ現役で使っている自治体でしたら金券ショップにも可能性はあるのですが、あそこはあくまでおっしゃるとおり実用品ですよね。東京都などは廃止に気づいたあとに探しましたがもちろんありませんで……。

    カラーマーク&銘は切手の世界でも人気ですよね。私はあんまりそこに興味が無いのですが、集めたい気持ちはわかります。
    市の証紙はそれこそ使っている範囲がまちまちなので、そこがまたおもしろいところでもあります。かつて、人口上位50市ほど抽出してWEBサイトを調査したことはありました(50でやめちゃったので、高知市には気づいていませんでした)。

    企画展はぜひご覧になっていただいて、またその感想なども聞かせていただけたら嬉しいです。あそこ、よい博物館ですよね。

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