道民ではない私がほぼ毎日北海道新聞のページをチェックしているのは、それが気になって気になって仕方がないからで。
厳しい経営状況であることはわかっています。けれど、駅の廃止はしたからといって、かかる費用が抑えられるという効果はあるものの、売上が上がるわけではありません。
ロマンあふれる小さな駅たちを心より愛する私としては、こうしてひとつひとつを写真に撮り、訪問し、愛でることぐらいしかできません。
秘境駅ランキング堂々の一位である室蘭本線の小幌駅は、鉄道以外で訪問することができません。ただ、そうした秘境感が人気となって訪れる人も増え、廃止に関する協議は少し先延ばしにされました。予断を許さない状況ではありますが、ひとまずはホッとしました。
2016年の9月に遅い夏休みを取得した私は、北海道に渡り、こうした駅をまたいくつか訪問してきました。そのうちの、小幌駅探訪記です。
当初、計画段階では、豊浦町のホームページにあった時刻表を見て、朝一に往復するつもりでした。それもあって、宿を伊達紋別に確保したのです。ところが出発前日にたまたま書店で時刻表を見て、たまたま小幌の時刻を確認して発覚しました。
3月のダイヤ改正から朝の小幌往復ができなくなってる!?
小幌発着便が減便していたことに気づいていなかったのです。現在のダイヤでは、日が高いうちに周囲の駅から小幌駅に訪問し、ほどほどの時間で戻るには、小幌到着1513、出発1544という一日一便しか無いのです。
豊浦町ーー!! マジかよーー! と思い再度ネット検索しましたら、現在は新しい時刻表に差し替えられていました。つまりは、私、3月以前に見たキャッシュを拾っちゃったんでしょうね。危ない危ない。早めに気づいたので、この日に計画を移せました(宿は別にそのままで良かったので伊達紋別のままです)。
洞爺駅の窓口で小幌往復の乗車券を買い、ぼんやりと待ちます。何だか誰もが私と同じように小幌往復する人のように見えてきます。
いよいよやってきた一両のディーゼルカーに乗り込み、少しずつ小幌に近づいて行きます。あの人絶対マニアで、同じように往復するだろうなと思ってた兄さんは、豊浦で普通に降りて行きました。私の見る目は濁っているな……。
礼文からカメラを首から下げた中年カップルグループが乗ってきました。なるほど礼文からという手もあるよね。
列車はトンネルの中で速度を落とし、小幌に停車しました。降りたのは、ひいふうみ……私を含めて8人ほどかな。先ほどの中年カップルグループもそうです。なので、この時間小幌には、女子が3人もいました(笑)
列車が行ってしまうと、後は静けさが広がります。すごい。聞いてはいたけど。知ってはいたけど。やっぱりすごい。
駅の両端にあるトンネルからはひんやりした空気が流れてきます。海岸まで歩いて行けるのですが、そこまでの時間は無さそうです。
反対側のホームには、衣装ケースが置いてあり、「駅ノートと周辺案内」と書かれています。箱を開けると、中に、硬券入場券を模した訪問記念というプレートが入っていました。日付がちゃんと9月11日になってたのは、誰がやったんだろう? 今日ここに降り立てるのは、この一便しか無いハズでは。
私がそれを見て写真撮ったりしているうちに、すごいカメラを持ったお兄さんが話しかけてきます。へーそんなのあるんだ! じゃ、これ持つから撮ってもらっていい? とそのすごいカメラを渡されます。重い。せっかくなので私もカメラを渡してお兄さんに撮ってもらいました。
駅ノートに一言コメントを書いてみたり、飛来したトンボの写真撮ったりしていたらあっという間に時間が過ぎていきます。
ところで小幌にはおトイレがあるんですよ。そういう意味では全国の無人駅の中でもかなり高いグレードなのでは……。
室蘭方面への列車は、一日2便しかありません。そんなことはありえないとわかっていても、もしも来なかったら……と心配になってしまうようなロケーションではあります。
無事にやってきた列車に安堵して乗り込みます。確実にカウントしていたわけではないので、不確かですが、この列車に乗り込んだ人の数、降りた人の数より多かったような気がするんですが……。
洞爺駅にて、長万部行。
あえて往復乗車券で。
さあ! ついた! 鉄板のホーム。
乗ってきた列車をお見送り。
まずはしっかり駅名標を。
こちらも。
長万部方面時刻表。4便あります。
あ、え?
全景。真ん中の線路は使われていないようです。
長万部方のトンネル。ひんやり。
ばばーん! こんなのが入っていました。降りた人たちの中では私が最初にこれを開けたのですが、日付はちゃんと変わっていました。
室蘭方面の時刻表。2便。次に乗るやつが今日最初の列車。
どこをどう撮っても楽しい。
幹線ですので通過列車はたくさんあります。乗ってる人は、わーマニアがいるいるーとか思ってるのかなーと思いましたが、そんなのに気づく間もないかな。
味わい深いのがいた。
ちゃんと定刻にやってきた列車。
こんなんをノートに描いてきました。
つい調子に乗った自撮りとかもこっそり。
0 件のコメント:
コメントを投稿